クリニックブログ

耳たぶの腫れ

2017年5月30日

「耳たぶの腫れ」の患者さんが受診されました。
正式名称は、「耳介血種(じかいけっしゅ)」と言います。
後

 

穿刺穿刺せんし(=針を刺す)で小さくなりました。前

 

 

ここで耳介血種について述べたいと思います

耳介軟骨の表面は軟骨膜に覆われていますが、その膜は出血しやすい特徴があります。耳への圧迫などの刺激が繰り返されて軟骨膜下の出血が起こり、血腫をつくります。

【原因】耳介が何かに強くぶつかるなどの物理的な刺激が原因です。 柔道・相撲・レスリングなどの競技で多く起こります。
【治療】穿刺(=注射針を刺す)・吸引で血液を除去できますが、圧迫しておかないと再発します(圧迫しにくい場所ですが)。より確実性の高い方法もありますが、総合病院へ紹介となります。
【予後】一度耳介血腫が起こると、再び耳介血腫が起こりやすくなり、治癒後は耳介が変形する等の後遺症が残りやすいです。 耳介血腫を何度も繰り返していると耳介の変形は強くなります。

 

柔道柔道をやっておられる方の血種は大きく、再発もしやすいので注意が必要です。