クリニックブログ

2019年1月

耳閉感の患者さん

カテゴリ:  2019年1月31日

岩倉市の「いのうえ耳鼻咽喉科」です。

 

先日のことです。

 

耳閉感」を主訴に当院受診された患者さんがおられました。
「耳に水が入った様な感じの耳閉感」ということで耳を診てみると

1何か黒いものが

 

 

さらに近づいてみると↓
2髪の毛のようです😲

 

 

 

その先端は↓
3
鼓膜に触れていました。

 

これが「水が入った様な耳閉感」の原因です

 

こういうエピソードで受診される患者さんは多いのです。

耳症状が気になる方は、耳鼻科で耳checkをお勧めいたします

声枯れ

カテゴリ:  2019年1月28日

岩倉市の「いのうえ耳鼻咽喉科」です。

 

先日のことです。
接客業をしておられる患者さんが「声枯れ」が気になるとのことで受診されました。
ファイバーでノドを診てみると↓
ポ小さいポリープがありました。

 

ポリープがあると、なぜ声が枯れるか言いますと
まずは、この動画をご覧下さい

 

 

高速の点滅光(ストロボ)を利用して声帯振動をスローモーションで観察した動画(ストロボ撮影)です。

 

ポリープがあると、声帯がきっちり閉じなくなったり、声帯振動に左右差を生じるために「声が枯れる」のです。

 

 

ストロボ撮影を私が初めて見た時は「なるほど そうなのか」と思ったものです。

 

声枯れ」が気になる方は耳鼻咽喉科受診をお勧めいたします。

これは何でしょう?

カテゴリ:  2019年1月26日

岩倉市の「いのうえ耳鼻咽喉科」です。

 

皆さん これが何か分かりますか?
穿孔1

「・・・」 🙄 

 

 

 

 

当院は耳鼻科なので、「みみ・はな・のど」 いずれかの内視鏡写真なのですが、

内視鏡をもう少し離してみます↓穿孔2

 

 

 

 

さらに距離を離します↓
穿孔3

 

 

 

これは穿孔(せんこう)といって穴の開いた鼓膜写真です。穴の奥の空洞は「中耳」と呼ばれている空間で、粘膜で覆われており不整凹凸があるのです。

 

中耳炎を何度も繰り返すと、「慢性中耳炎」という病名になるのですが、その場合 鼓膜に穴が開く場合が多いのです。

 

中耳

上図の赤い部分が鼓膜の穴を通して見えている状態です。

穿孔1

鼓膜に穴が開いているため中耳が丸見えの状態ですが、正常人でもこのような空間になっています。

 

人体の不思議な部分ですね。

インフルエンザB型

カテゴリ:  2019年1月24日

岩倉市の「いのうえ耳鼻咽喉科」です。

 

インフル患者、愛知で最多記録更新 猛威続く(朝日新聞デジタルニュース)

 

愛知県内の定点医療機関あたりのインフルエンザ患者数が、(調査が始まった1999年以降で)過去最高値を記録したようです。

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当院においても、先日 インフルエンザB型の患者さんがおられました。

 

38℃以上の発熱、頭痛、関節痛・筋肉痛、全身のだるさ(倦怠感)などが比較的急速に現れるのが特徴ですが、
微熱や鼻汁といった軽い症状の患者もおられます。

 

疑わしい症状がある方は医療機関の受診をお勧めいたします

耳垢の患者さん

カテゴリ:  2019年1月23日

岩倉市の「いのうえ耳鼻咽喉科」です。

 

先日のことです。
「耳垢が溜まった感じがする」とのことで当院受診された患者さんがおられました。

耳を診てみると↓
外耳道真珠腫 前確かに耳垢が溜まっていました。

 

これを除去したところ↓
外耳道真珠腫 後 - コピー

鼓膜の外側の皮膚部分に大きな凹み

 

 

外耳道の骨が破壊されて、皮膚欠損・骨が露出した状態です 🙄 

病名は「外耳道真珠腫(がいじどうしんじゅしゅ)」と言います。

 

 

ここで外耳道真珠腫について述べたいと思います。

原因

古くなった皮膚の塊(角化上皮)が、外耳道に異常に堆積。そこに炎症が起こることで病変部分に皮膚上皮細胞が侵入して、骨が露出した状態となります。外耳道に白い物質が充満真珠のように見えるので真珠腫と言います。

症状

耳だれ、慢性の鈍い耳痛みなどです。稀ではありますが、骨の破壊が進行した場合 難聴、開口障害、顔面神経麻痺などを生じることもあります。

診断

外耳道に多量の角化物の堆積を認める。また、それらを除去した際に骨欠損・骨破壊を認めた場合に外耳道真珠腫と診断されます。CTで病変の進展を把握することもあります。

治療

堆積・増殖した真珠腫を定期的に除去することで病変の進行・拡大を防ぎます。 放置すると外耳道の骨の破壊が進行するため、指示されたとおりに定期受診→除去することが必要です。

 

 

通常は、「骨を破壊する病気」と言えば悪性ですが、良性でも骨破壊する病気があるのです

インフルエンザ濾胞(ろほう)

カテゴリ:  2019年1月21日

 

インフルエンザ大流行中ですね。

 

1/19付けブログでも「インフルエンザ 当院の取り組み」と題して、主にハード面での取り組みを紹介させていただきました。

 

インフルエンザ迅速検査は非常に有用な検査ではありますが、やはり検査の限界というものあります。
問診、診察、検査 と総合的に考え診断することが重要と考えています。

 

特に、診察においては のどの診察を重要視しています☝
何を診ているかというと

 

インフルエンザ濾胞(ろほう)です

 

インフルエンザ感染時に、のどの奥の壁(咽頭後壁)にイクラを思わせる ぶつぶつ が出現すると言われています。

 

例えばこの所見↓

IMG_0029[1]

 

 

 

もう少し近付き、光の角度を変えてみると
IMG_0030この赤いぶつぶつです。

 

感染後2,3時間程度で出現するため迅速検査より早期に拾え、感度特異度も96%程度と高い ! とのデータもあります。

 

東大出身のDrが起業した医療機器ベンチャー、アイリス(Aillis)が このインフルエン濾胞と人工知能(AI)を組み合わせて「インフルエンザの新しい検査法・装置」を開発しています(記事参照)。
昨年10月にこのセミナーを聴講してきました

 

私も「AIに負けじと💪」毎日診察を頑張っております

インフルエンザ 当院の取り組み

カテゴリ:  2019年1月19日

岩倉市の「いのうえ耳鼻咽喉科」です。

 

連日のインフルエンザ ネタで申し訳ありません🙇‍

 

今回は「インフルエンザ😷 当院の取り組み」を紹介いたします

 

感染が疑われる方は感染隔離室で待機していただきます。
感染症予防室

 

次は耳鼻科ならでは ですが
 鼻内を眼で診て、通り道が広い方へ検査用綿棒を挿入します(痛みが軽減します)。
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インフルエンザ検査キットには検査用綿棒が同封されていますが、これは敢えて使っていません。
 さらに侵襲の少なく(痛み少なく)、鼻汁吸着性の高い(診断率↑)タイプの綿棒を、別途購入して使用しています。
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富士フィルムが開発した高感度検出技術を用いた診断装置(富士ドライケム)
 昨シーズンより導入しており、発症早期で診断率がグッと↑します。
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診断後 看護サイドスタッフによるアフターフォロー
 インフルエンザの出席停止期間について、スタッフより紙媒体を用いて説明しています。

 

高熱の患者さんは待っているだけでも体がエライと思います。
可能でしたら、待ち時間が少ない(2診体制の)平日PMの受診をお勧めいたします

熱の患者さん

カテゴリ:  2019年1月17日

岩倉市の「いのうえ耳鼻咽喉科」です。

 

インフルエンザの勢いは凄いですね😷

 

・高熱があり全身倦怠感がひどいのにインフルエンザ検査が陰性の患者さん
・微熱で元気なのにインフルエンザ検査が陽性の患者さん

色々な場合があり、毎日考えながら治療に当たっています。

 

 

先日のことです。

高熱で前日に救急外来受診された子供さんが、当院受診されました。
前日の検査ではインフルエンザ陰性ですが、高熱が続いていました🤔

 

やはりインフルエンザを疑うのですが、ノドを診てみると

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咽頭に少し膿が付着・・

 

ここで検査キットでインフルエンザとアデノウィルスの両方をチェックすることに

 

結果は↓
IMG_2027[1]インフルエンザではなく、アデノウィルスでした😐

 

 

このアデノウィルスですが、
別名プール熱と呼ばれており、症状・経過がインフルエンザそっくりなのです 🙄 

 

インフルエンザには抗インフルエンザ薬がありますが、アデノウィルスには特効薬がないため今後の見通し(しばらく高熱が続く・イビキひどい など)をお話ししてこのまま様子をみていただくことに

 

病名が分かると、高熱が続いていても見通しが分かるので患者さんは安心されます

 

注意深い観察は重要ですね

厚生労働省ポスター

カテゴリ:  2019年1月16日

岩倉市の「いのうえ耳鼻咽喉科」です。

 

インフルエンザが流行しています😷

今回はネットでこんなものを見つけました。

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厚生労働省のポスター

マメゾウくん、コマメちゃん です。

 

 

インフルエンザの感染経路には、主に2つ あります(厚生労働省HPより引用)。

【インフルエンザの主な感染経路】😷

(1)飛沫ひまつ感染
感染している人のくしゃみ・咳で出るしぶきを吸い込むことによる感染。くしゃみ・咳を浴びる距離(約2m)にいる人は感染の危険性が高い。
(2)接触感染
感染している人の唾・鼻みずが手から手へ、もしくは ドアノブやつり革などを介して手に付着することによる感染。

 

毎日診療をしていて思うことですが
インフルエンザは、「かからない」「うつさない」ことが重要ですね

インフルエンザ 意外に多い「父親」から感染

カテゴリ:  2019年1月15日

岩倉市の「いのうえ耳鼻咽喉科」です。

 

相変わらずインフルエンザが流行っています😷
1/14のニュースで面白い記事を見つけました。

 

タイトルは、

意外に多い「父親」から感染 インフルエンザ感染拡大

 

内容は以下のようでした(抜粋)。

 

 

家庭内のインフルエンザ感染について、
神奈川・川崎市の「廣津医院」の院長が、独自調査で「ある興味深いデータ」を割り出した。

「他の家族へ一番インフルエンザをうつし易いメンバーは誰

(子供は年齢ごとに)乳幼児・小学生・中高生の3つのグループに分け、これに母親、父親を加えて比較した。

結果は↓
他の家族への感染率が一番高かったのは、0歳から6歳までの乳幼児で12%。
2番目に家族にうつす確率が高かったのは、意外にも父親で8.6%。

 

 

について、廣津伸夫院長のコメント

「子どもが感染してますと、お母さんは、付き添いで面倒見なきゃいけないわけですね」
「お母さん含めて、家族に感染する率が高いということになります」

 

について、廣津伸夫院長のコメント

「お父さんとお母さんの感染率の違いは、“意識の違い”。それにつきますね」
「お父さんからの感染率が高いというのは、感染を防御するという意識がない」😱

父親から、ほかの家族への感染率が高い理由は、ずばり「お父さんたちの意識の低さ」にあった。

 

この記事を読んで、以前から同じように感じており、『 全くその通り~🙆‍ 』と思いました。

 

乳幼児の子供さんがインフルに罹患した場合は、マスクを嫌がり やむを得ないと思いますが、

2番目だった、意識の低い お父さん 

「まあいいや」「何とかなるさ」という気持ちでは ダメなのです

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